バイタリティを高める2013-01-27 Sun 13:23
何をするにしても、必要不可欠なものは、「バイタリティ」です。バイタリティ(活力)があればこそ、人は行動し、よく考え、意欲的に何かに挑戦していき、願望を達成することができるのです。人間が成長し、進化をする場合も、その根底には強いバイタリティが必要です。
では、そうしたバイタリティを持つには、どうすればよいのでしょうか? それには、精神的なアプローチと肉体的なアプローチがあります。 精神的なアプローチは、気持ちがシャキッとしてファイトが湧いてくるような、自己啓発書のような本を読んだり、講演を聴いたりすることです。すばらしい業績を残した偉人の伝記などを読むことも、バイタリティを湧き立たせるでしょう。 しかし、いくらそのような精神論的な本を読んでも、あまりバイタリティが湧かなかったり、せいぜい一時的なもので終わってしまうことも少なくありません。 その原因の多くは、肉体そのものにバイタリティが欠如しているためです。たとえば、普段、どんなに好きなことであっても、体調が悪ければ、それをやろうという意欲は起こらないでしょう。すなわち、バイタリティが欠如しているわけです。バイタリティがはなはだしく欠如した状態が、いわゆる「うつ病」です。精神論は大切ですが、精神論だけで強いバイタリティを養うことは難しいのです。肉体のレベルからも、バイタリティを高めるアプローチをしていかなければなりません。 肉体的なレベルからバイタリティを高めるには、当然ではありますが、健康でなければなりません。十分な睡眠、適度な運動と食事を心がけ、余計なストレスを溜めないなど、健全な生活を送るようにすることが基本となります。仕事やその他の事情で、どうしても不規則な生活になってしまうこともあるかと思いますが、可能な限り健康によい生活をするように努力することが大切です。 さて、それを理解していただいた上で、とくにバイタリティを高めるために大切な要素となるものがあります。それは「成長ホルモン」です。ホルモンという分泌物は、血中に微量しか含まれていないにもかかわらず、それが心身に及ぼす影響は非常に大きなものがあります。ホルモンの分泌量が少しでも減少すると、たちまち肉体や精神に変調をきたします。 ホルモンにはいくつかの種類がありますが、バイタリティと大きく関係しているのが成長ホルモンです。このホルモンは脳の視床下部で作られ、文字通り、身体の成長を促す働きをします。主に骨や筋肉を作るホルモンなのですが、メンタル面においても、意欲を高める働きを持っているのです。 成長ホルモンは、思春期をピークにして、加齢と共に減少していきます。しかしその後も生涯にわたって代謝を調節するなど、健康を維持する重要な役割を持っています。代謝作用は大人の場合、成人病や老化を予防し、若々しい身体を保つために重要な働きをします。たとえば次のような効果があるのです。 ・筋肉量を増やすことで基礎代謝をアップさせ太りにくい身体を作る ・体脂肪やコレステロールを減らす脂肪分解作用でダイエット効果がアップ ・骨量を増やすことで骨粗鬆症を予防する ・美肌を作る成分の分泌を促す ・糖を分解して身体のエネルギーを作ることで免疫力がアップ こうした成長ホルモンが減少すると、次のような症状が現れます。 身体的には、体脂肪の増加、筋肉量の減少、骨の量の減少、皮膚がカサカサする、手足が冷えやすい、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などになるリスクの増加、悪玉コレステロールの増加、中性脂肪の増加、善玉コレステロールの減少など。 そして、精神面では、意欲の低下、情緒不安定、疲れやすい、集中力が続かない、性欲の減退などがあげられます。つまり、ひとことでいえば、バイタリティやスタミナが低下してしまうのです。 成長ホルモンが減少してしまうと、いくらバイタリティを出そうとがんばっても、意志力や精神力では限界があります。そこで、大人になっても積極的に成長ホルモンの分泌を高める工夫が大切になってくるのです。 成長ホルモンは、睡眠中と運動後に分泌量が増えると言われています。 ・睡眠中:睡眠に入って30分程度の頃、成長ホルモン分泌量は最大となる。 ・運動後:運動後、体を休息状態にして3時間以内が分泌時間となる。 睡眠中における成長ホルモンの分泌は、睡眠に入って30分程度で起こるノンレム睡眠(深い睡眠)のとき、最大になると言われており、もっとも分泌が活発になる時間帯は、午後10時から午前2時の間であるとされています。ですから、10時くらいには布団の中に入っているのが理想です。 運動によって成長ホルモンの分泌が高まる理由は、運動することによって、筋肉がある種の損傷を受けるためです。筋肉線維が目に見えないレベルでブチブチと切れてしまい、こうして筋肉が壊れると、それを修復しようと成長ホルモンが分泌されるのです。また、筋肉の疲労とともに発生する乳酸の濃度に比例して、成長ホルモンが出るとも言われています。 成長ホルモンの分泌を高めるための運動量は、15分程度のウェイトトレーニングで十分です。ただしポイントは、運動後、身体を休息させることです。成長ホルモンの分泌は約3時間ほどありますので、その間、身体を動かさず休ませることが必要です。 たとえば、スクワットや腕立て伏せなど、筋肉に負荷をかけるような動作を疲れが感じられるまで行い、少し休みを入れて、何回か行うようにします。筋肉痛になるくらい回数を多くすれば、それだけホルモンの分泌も多くなりますが、継続することが大切なので、あまり無理はせず、ほどよい筋肉の疲労感を覚える程度で十分でしょう。 また、ウェイトトレーニングだけでなく、ランニングなどの有酸素運動もバイタリティを高めることが知られております。「運動療法」として、身体的にはもちろんのこと、たとえばうつ病の治療などにも大きな効果があるとされています。 また、成長ホルモンを分泌させる食物というものがあります。それはアミノ酸です。 アミノ酸は細胞を作るのに不可欠な栄養素であり、特にその中のアルギニンが成長ホルモンの分泌を活発にする働きがあると言われています。以下の食品にはアルギニンが豊富に含まれているので、積極的に摂取するようにするとよいでしょう。 納豆や豆腐などの大豆食品、エビなどの魚介類、鶏肉などの肉類、カシューナッツやくるみなどのナッツ類、ゴマ、牛乳、玄米、卵など。 こうした食品を摂取する場合、成長ホルモンの分泌のタイミングを考えて食べた方が効果が高いとされています。トレーニングを行う前か直後、あるいは夕食などの就寝前に摂取することがよいようです。夕食にアルギニンを含む食品を摂取し、15分ほどトレーニングを行なってから寝るとよいかもしれません。 以上のように、成長ホルモンの分泌を高めることで、心身のバイタリティを高めることができ、それが修行にも貢献しますし、いつまでも若々しく元気で活躍できる人生を創造する基礎となるわけです。 スポンサーサイト
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二日断食のやり方 22011-03-10 Thu 19:10
断食は、肉体的に健康でコンディションがいいときに行うべきですが、精神的にも安定しているときに行って下さい。心配事や苦悩や怒りといった否定的な感情で不安定になっていると、非常に多くのエネルギーが奪われ、断食中はかなり辛くなりますし、最後まで続かないかもしれません。もっとも、多少の悩みなら、逆に断食をすると心が平静になっていい効果が出る可能性もあります。
いずれにしろ、断食というのは、生き物にとってもっとも大切な食を断つという極限状況を作り出すことですから、肉体的にも精神的にも、大きな変化が訪れることが多いのです。そして、それは諸刃の刃のように、よくもなれば悪くもなる可能性があることを忘れず、慎重に行うことが大切です。 さて、仮に土曜日と日曜日に断食をすると想定しますと、前日の金曜日、昼食はあっさりしたものを食べて下さい。そして夜は、通常の半分くらいの量にします。もちろん、お酒は控えます。できれば、半合ほどのお粥を食べるのがいいと思います。 そして、土曜日と日曜日は断食するわけですが、極度の倦怠感や不快感、頭痛や精神的煩悶などを感じたら、百パーセントの果汁やスポーツドリンクをチビチビと飲んで下さい。そうすれば、苦しみは緩和されてきます。しかし、あまりガブ飲みしては断食の意味がなくなりますので、一日に1リットルを限度とします。あとは水を飲んで堪え忍びます。水は浄水されたものか、ミネラルウォーターを飲んだ方がいいでしょう。 それでも苦しくて仕方がなかったら、断食は中止した方がいいかもしれません。断食に耐えられるまで体が慣れていないのです。そういう場合は、全体的にカロリーを減らした食事を習慣づけ、ときどき夕食を抜くなどして、心身をある程度飢餓に慣れさせてから、再度挑戦してみて下さい。 断食中は、散歩程度の軽い運動を勧めます。おなかが空いたからといって、横になってばかりいない方がよろしいです。また、ストレスを感じることは避けて下さい。脳は非常に大きなエネルギーを消費しますので、なるべく知的な労働は避けた方がいいでしょう。 ただ、断食中は記憶力や理解力が冴えてきますので、宗教書や自己啓発書のような、内容が深くすばらしい本をじっくりと読むには絶好の機会だと思います。断食中にそういう本を読みますと、とても身に付くものです。瞑想や思索をするのもいいでしょう。 断食中に非常に眠くなることがありますが、このときは遠慮せずに眠って下さい。体は眠っているときにもっとも治癒力が働きます。眠いということは、どこか悪いところを治すために、体が要求しているのだと思います。 断食中は、どうしても食べないために、便秘になる傾向あります。二日間くらいであれば、復食をすればまた便通が出てくるのでそれほど問題にはなりませんが、腸内に滞在した便は血液を濁しますので、できればなるべく早く排出した方がいいのです。そのために浣腸をする必要があるかもしれません。市販の浣腸器はどうも好きではないという人は、多少荒っぽい方法ですが、次のような方法を試してみるといいかもしれません。 まず、浴室に入って、シャワーの先端を回してノズルをはずします。すると、ホースがむきだしになるはずです。そうしたら、体温に近いぬるま湯を出して、ホースの先端を肛門にあてがいます。すると、腸の中にお湯が入ってきますから、コップに一杯ほどお湯を入れたところで肛門をきつく締め、そのままトイレに行ってお湯を排出します。するとたいていお湯と一緒に滞留した便も排出されるはずです。こうして便が出ると非常にすっきりとした感じになります。断食二日目(日曜)の午後になっても金曜日に食べたものが排出されなければ、この浣腸を行うといいかもしれません。 さて、こうして断食が修了していよいよ復食に入るわけですが、断食中より復食の方が大切で危険が多いのです。危険というのは、つい食べ過ぎてしまうという危険です。二日くらいでは大丈夫ですが、長期に渡る断食をして急に大量の食物を摂取しますと、最悪死んでしまうこともあるのです。二日間でも、胃腸は弱くなっていますから、いきなり普段の食事をしますと、消化不良や胃痛、腹痛を起こしたりして、二日間の断食の苦労が水の泡になるばかりか、かえって体調を崩しかねませんので、しっかりと気を引き締めることが大切です。 土曜日と日曜に断食をしたとすると、復食は月曜日からになりますが、出勤しなければなりません。そこで、まず朝は、スープのように薄いお粥を茶碗に半分くらい食べるだけにします。そして昼食は、できればお粥をお弁当に持参して、お茶碗一杯くらい食べるのが理想なのですが、それが無理なら、お茶碗に軽くいっぱいくらいの量の塩のおにぎりを持参して、それを昼食に食べます。ひたすらよく咬んで、口の中でお粥のようにしてから飲み込んで下さい。そして、夜は、お茶碗に一杯くらいのご飯と、具の入っていないみそ汁を一杯だけ食べます。 なお、断食中に飲んだジュースやスポーツドリンクは、一日1リットルくらいまでなら好きなだけ飲んでもけっこうです。 火曜日は、こってりしたものでなければ、普段通りの食事をしてもけっこうですが、朝は半分、昼も半分の量にし、夜は腹七分目でやめておきます。菓子やお酒も控えます。 水曜日から、普段の食事に戻ってもけっこうですが、決して食べ過ぎてはいけません。 以上はあくまでも最短距離です。一般的には、断食の日数の二倍をかけてゆっくりと量を多くしていくべきだと言われています。したがって、二日の断食であれば、本来なら四日かけて普段の食事に戻していく必要があるわけです。 あとは、自分自身のペースに応じて調整して下さい。くどいようですが、強い意志をもって、いきなり食べ過ぎてしまうことのないように気を付けて下さい。油断すると、つい食欲に負けてしまい、「もうちょっと食べてもいいだろう」といって、結局は食べ過ぎてしまうことが多いのです。そうして体調を悪くしてしまうことがないようにして下さい。 |
二日断食のやり方 12011-03-06 Sun 20:16
苦行について、前回取り上げました。今回は、私たちにとって、おそらくもっとも適切な苦行と思える(短期の)断食について、ご紹介してみたいと思います。
しかしその前に、苦行というものに対する心理的な落とし穴について説明しておきたいと思います。苦行というものが、覚醒の最大の敵であるエゴを増長させてしまう危険があるわけです。これについては、ホームページの方で紹介しておきましたので、ぜひ目を通してみて頂ければ幸いです。 http://www.interq.or.jp/sun/rev-1/B-menu-essay.html さて、イエス・キリストは、「悪霊に憑依されたとき、それを取り除くためにもっとも有効なのは、祈りと断食である」と語っています。祈りはわかりますが、なぜ断食が悪霊を取り除くとしたのでしょうか? 私の推測では、断食をすると体だけではなく心も浄化され、不純な欲望が全般的におさまってくるからだと思います。悪霊は邪欲を持った人に取り憑くようですから、そうした邪欲がなくなれば、去っていくということなのでしょう。 このように、断食をしますと、いろいろな面でいい効果があります。からだの面では、毒素が排出されたり、内臓の疲労が癒されて自然治癒力が活性化してきます。また、体に悪いもの(ジャンクフードなど)を食べたいという欲求が少なくなってきます。 精神的には、いま述べたように、病的な欲望や精神的な衝動などが緩和されて、平和で穏やかになってきます。忍耐力や自制心もついてきます。つまり、覚醒の修行にふさわしい精神状態になります。ただし、だんだんと元に戻っていきますから、定期的に断食をすることが必要なのかもしれません。 科学的な調査によれば、節食中枢は脳下垂体(つまりアジナーチャクラがある場所)あたりにあるそうで、軽い飢餓状態になると、オレキシンという化学物質が分泌されるそうです。このオレキシンは神経機能と筋肉の敏捷性を活発にさせると言われています。つまり、軽い飢餓状態の方が、精神的にも肉体的にも冴えてくるのです(しかしスタミナがないので、その状態はそう長くは続かないと思いますが)。なぜ軽い飢餓状態になると心身が冴えるのかというと、おそらく食物を得るために知恵と活動力を発揮させようとする、本能的な仕組みではないかと思われます。また、アジナーチャクラを活性化するという効果もあるのかもしれません。だから、あらゆる宗教で断食が推奨されているのかもしれません。 また、すでに紹介しましたが、カロリーを低く摂取することで「長寿遺伝子」が活性化します。ネズミによる実験では、カロリーを豊かにとったネズミより、少ないカロリーをとったネズミの方が、最大で二倍も長生きしたそうです。病気についても、カロリーが少ない方が健康で、たとえば心臓病にかかるリスクも大幅に低くなり、いつまでも若々しくいられるとされています。 このように、いいことずくめの断食ですが、やり方をあやまると、逆に健康を害してしまうので注意が必要です。普通の生活をしなければならない私たちは、せいぜい二日くらいの断食が適当ではないかと思います。二日くらいであれば、リスクもそうありません。 ただ、これは個人差がありますので、とにかく慎重に取り組むことが大切です。 基本的には健康な人が行って下さい。難病を治すために断食が行われることもありますが、そういう場合は必ず適切な指導者のもとで行わなければなりません。指導者もなく行うには、重い疾患や慢性病がない健康な人だけに限られます。 その上で、今まで断食の経験がなく、普段からこってりした食事をたくさん食べている人は、まずはカロリーの少ない食事に移行し、しだいに小食にして、その生活に慣れるまでは、断食はしない方が無難です。ふだんから大食している人が、たとえ二日間でも断食しますと、まずは非常に苦しい思いがします。精神的には食べたいという欲望に苦しみ、肉体的には非常な脱力感や不快感に襲われます。しかも、断食が終わった後で少しずつもとの食事に戻していかなければならないのですが、それができずにいきなりたくさん食べて体を壊してしまったり、精神的にはリバウンドして食物に対する欲望が逆に強くなってしまうことがあるからです。 そのため、まずは腹八分目の食事が何の苦もなく習慣として自然にできるようになってから、断食を行うことが大切です。味付けも、濃いものは避け、なるべく淡泊なものを食べて満足できるようになることです。嗜好品やお酒なども減らしていき、三、四日くらい嗜好品やお酒がなくても平気になるようにしてから行います。 |
苦行について2011-03-01 Tue 20:38
覚醒するために、苦行は必要なのでしょうか?
ご存じのように、釈迦は苦行を否定しました。釈迦自身は、6年間、ほとんど断食して苦行をしましたが、悟りを得られず、苦行をやめて牛乳で煮たお粥を食べ、菩提樹の下で瞑想して悟りを開いたと言われています。このとき、釈迦の修行仲間たちは、苦行を放棄した釈迦を軽蔑して去っていったといいます。 インドなどに行くと、片足を木につるしたまま生活するとか、頭を泥のなかに埋めるとか、何年もからだを洗わないとか、さまざまな苦行に励む人がいるようです。 キリスト教神秘主義でも、苦行が行われます。断食が主なものですが、なかには馬の毛で編んだ下着を着るという苦行もあります。チクチクしてかなり不愉快な着心地のようです。また、有名なアッシジのフランチェスコなどは、食べ物に灰をかけて、わざとまずい味に変えて食べたとされています。 いずれにしろ、こうした行者が行う苦行は、しばしば健康や生命を損なうほど過激になることが珍しくありません。先ほど紹介したフランチェスコは、彼の弟子であった女性神秘家のクララが苦行をしたいといったとき、苦行を禁じています。実際、過酷な苦行のために体をこわしたり、寿命を短くしたと思われる神秘家がけっこういたので、フランチェスコは、行きすぎた苦行には否定的だったようです。 ところで、そもそも苦行をすると、どのようなメリットがあるのでしょうか? ひとつの考え方は、苦行によって過去の悪しきカルマを積極的に浄化しようとしているようです。つまり、本来なら悪しき運命によってカルマは浄化されるのですが、そのような運命の訪れを待たず、自ら苦しんでカルマを浄化させようとするらしいのです。 次に、キリスト教系の修行者の場合は、イエス・キリストが味わった十字架上の苦しみを自分も味わうことにより、よりイエスに近づこうという理由もあるようです。また、とにかく苦しむことで、罪が清まるという考え方もあります。 ヨーガなどでは、苦行によって生命エネルギーが強化されると考えられているようです。 その他、苦行によって欲望を消そうとしたり、忍耐力や不動心を養うといった意義があるとされています。 ちなみに、インド系でもキリスト教系でも、「病気で苦しむことは最高の修行である」と言っています。病気はカルマや罪の浄化という意味があり、肯定的に考えられているわけです。 私の経験から言うと、病気に限らず、どのような苦しみであれ、それを平静に受け入れてじっと耐え、その苦しみが消えたときには、浄化された気持ちになることは確かです。それでカルマまで浄化されたのかどうかはわかりませんが、こうした浄化された気持ちで瞑想をすると、以前よりも安定して深い瞑想ができるような気がします。また、欲望に対する自制心、忍耐力や不動心なども高まるような気がします。そうしたことは、確かに修行を安定して力強く歩んでいくうえで、大きな効果があると思います。 したがって、私としては、苦行は必ずしも否定はしません。覚醒するために苦行は絶対に必要だとは思いませんが、適切な苦行は修行を促進させることは確かだと思います。 ただしもちろん、体を壊すほどの苦行はいけないと思います。 私たちができる範囲での苦行として、もっともいいのは、やはり断食ではないかと思います。といっても、仕事に支障のない限りの断食ということになりますから、休日の土日を利用して、二日間程度が限界ではないでしょうか。しかし、二日間といえども、その効果は思ったよりすばらしいと思います。 私も若い頃はときどき断食をしていました。最長で二週間したことがあります。断食をすると毒素が排出されて血液が浄化されるため、まず何よりも健康によく、頭もすっきりとします。 その後、しばらく断食はしていなかったのですが、久しぶりに、今年の正月、二日間の断食をしました。二日くらいですと、普段通りの生活をしながらでも行うことができますし、危険もないでしょう。二日くらい断食してもたいした効果はないかなと思っていたのですが、けっこう心身が浄化された感じになり、頭もすっきりして、視力なども少しよくなるなど、予想したよりもいい効果がありました。食事にしても、あまり体によくないものを食べたいという気も起こらなくなったり、忍耐力がついて、気分が乗らずに修行をさぼりたくなる気持ちにうち勝つような精神的たくましさも強くなったような気がします。 実は、このブログを書いている今も、断食をしています。初日ですが、朝から何も食べていません。ただ、果物と野菜のジュースだけは飲んでいます。やや体のだるさや空腹感はありますが、我慢できないほどではありません。二日間行う予定です。 |
ホルモンの分泌機能を高くする方法2010-06-13 Sun 21:04
今回は、覚醒に必要な「肉体改造4つのポイント」のうち、最後となるホルモンの分泌機能を高くする方法についてご紹介いたします。
ホルモンは非常に微量ながら血液を通して運ばれることで、からだに大きな変化をもたらす物質です。そのため、ホルモンが分泌異常を起こすと、たちまち体調を崩し健康が損なわれてしまいます。 どのホルモンも大切なのですが、覚醒に関して特に重要となるホルモンは、甲状腺ホルモンと性腺ホルモンです。 甲状腺ホルモンは、全身の細胞の呼吸量とエネルギー産生量を増大させる働きを持っています。つまり、細胞の基礎代謝量が促進されるのです。そのため、これが過剰になると、エネルギーが大量に燃やされるため、頻脈、動悸、高血圧、高血糖、多食、発汗、イライラ、震え、暑さに耐えられないといった症状を示し、不足すると、無力感、だるさ、皮膚の乾燥、発汗減少、便秘、体重増加などが起こるといわれています。 したがって、理想は、甲状腺ホルモンの分泌がやや多い状態にして、バイタリティを発揮できるようにすることです。 次に重要なのが性ホルモンです。男性に関していえば、男性ホルモン(テストステロン)の分泌が多くなることで、やる気と積極性が出てきます。アメリカでは鬱病の治療薬として用いられています。ネット(ウィキペディア)で調べますと、闘争本能や孤独願望(1人でいたい、干渉されたくない欲求)を高める作用をもたらすとか、太りにくくなるという説もあるようです。そして、筋力トレーニングや不安定な興奮(例えば闘争や浮気など)によってテストステロンの分泌が促されるらしく、ある実験によれば、学生らに15分間銃を扱わせたところ唾液から普段の100倍近いテストステロン値を記録したといいます。この事から、危険物、あるいは危険な行為によってテストステロンの分泌が促されると考えられています。 女性の場合は女性ホルモンということになりますが、こちらは男性ホルモンのような攻撃的な作用はありませんが、心身を安定した状態に保つために重要な役割を担っています。 こうした性ホルモンも、やや多く分泌されるというのが理想の状態です。 このように、ホルモンの分泌機能を高めますと、からだ全体がエネルギーに満たされてくるのです。そして、この高いエネルギーをうまく統御して神経エネルギーに変換することによって、高次の感覚能力を開発させていくわけです。また、当然ですが、無気力であれば修行などもできませんから、修行をたくましく実践していくためにも、ホルモンの機能を高めることはとても大切になってくるのです。ホルモンの機能が高まれば、いつまでも若々しく元気でいられるわけです。 では、どのようにすれば、ホルモン分泌機能は高められるのでしょうか? まずひとつは、適度な運動と十分かつ規則正しい睡眠です。運動はホルモン機能を調整し分泌させるのに貢献します。そしてホルモンは、睡眠中に多く分泌されるのです。ここで大切なことは、早寝早起きをするということです。太陽のリズムに合わせた生活をすることです。早く眠り、明るくなったら起きるという生活によってホルモン機能が健全になってきます。夜更かしや睡眠不足はホルモンの分泌機能を乱す大きな要因になりますので、なるべく避けた方がいいでしょう。 次に、何事も前向きに考えて行動する姿勢が大切です。ホルモンの分泌が盛んな若者のように振る舞うのです。精神的な若さということです。精神的な要素も、ホルモンを分泌させるうえで、思いがけないほど大きな役割を担っています。 また、ヨーガのなかに「肩で立つ体位」というアーサナがあるのですが、これは全身のホルモン機能を高めるうえで、非常に効果的とされています。『ヨーガ~ヨーガ行法の段階的修練法』(馬場一雄著 平河出版社1978年)という本には、この体位の効果について、次のように書かれています。 →「肩で立つ体位」は、身体の各部に関連をもち、全組織を刺激します。またそれらを弛緩させますので、全身にわたって素晴しい効果をもたらします。この体位は、全ての体位の中で、最も大きな恩恵をもたらす体位の一つであり、全ての病気の万能薬であるといわれています。 A頭部、脊椎、腰部の血液の循環をよくします。 Bアゴが甲状腺を刺激して、血液の循環を促し、甲状腺機能の不全による老化をなくします。 C全ての神経組織を強め、かつ調和させる結果、ストレスと不眠がなくなります。 D全てのホルモンの分泌をよくします。 E胸と頭部の血液循環をよくするために、心悸亢進、息切れ、気管支炎、ノドの疾患、喘息などが軽くなり、治ります。 Fカラダが逆になるので、腹部の全ての臓器が、互いの圧迫から解放されます。そのために消化がよくなり、毒素が除かれ便秘が治り、新しいエネルギーと精神的活力をもたらします。 G尿と月経の障害、及び糖尿病がなくなります。 H静脈瘤が治り、脚のだるさが消えます。 Ⅰ貧血症状の人、無気力の人が活気づいてきます。 J性的機能を高め、性的エネルギーが増強されます。 K背中、脚、首、腹の筋肉が強められます。 Lその他、てんかん、子宮の転位、腸のカイヨウ、結腸炎、鼻の病気、痔、短気等が治ります。 私も、このアーサナを一日に1~3回、毎日行っていますが、確かに心身にエネルギーが湧いてくるのを感じます。ぜひ、皆さんも実行されてみてはいかがでしょうか。 |