心の治癒と魂の覚醒

        

 私たちにできること 2

 阪神淡路大震災のときも被害は甚大でしたが、比較的狭い領域の被害でした。しかしこのたびの災害は、広大な地域に及んでおり、マスコミを通して私たちが見ている光景は、全体のほんのごく一部であると思われます。
 これほどの悲惨な大災害であるにもかかわらず、日本人が冷静かつ礼儀正しく秩序ある行動をしていることに、世界中から称賛の声があがっているといいます。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2790613/6951747
 普通は暴動や略奪が起こるというのです。ところが、それどころか、被災者の人から「自分より他の人を助けて下さい」という声が多数聞かれましたし、社長に連絡が取れないので自分の判断で店長が無料で灯油を配給したというニュースも流れていました。やはり、日本人はすごいかもしれないと、見直したりしました。

 世界中の人から、高い評価とあたたかい応援のメッセージを頂いて、本当に嬉しく、感謝せずにはいられません。ここしばらく、険悪な関係にあった中国でさえ、インターネットなどの書き込みを見ますと、圧倒的に「日本加油!(日本、がんばれ!)」との応援メッセージが多いと言います。なかには、「ざまあ見ろ!」という書き込みもあるようですが、それに対して多くの人が「おまえは中国人の恥だ!」と反論しているようです。韓国からもロシアからも、多くの支援と励ましが寄せられています。今までこれほど、外国の人々に親愛の念を感じたことはありません。
 結局、国と国との争いといっても、それは政治家どうしの争いなのですが、その政治家を動かしているのは民衆なわけです。今回、私たちの多くが、中国や韓国やロシアに対する印象がよくなっていると思います。もちろん、政治レベルでは、今後の政治的な駆け引きなどを計算に入れて支援をしているのでしょうが、民衆のほとんどは純粋な人間性による支援であると思います。いずれにしろ、民衆が他国に対して友好的な感情を持っていれば、いくら政府と言えども(独裁国家を除いて)、その国に対して侵略するようなことはできないはずです。助けられる方はもちろんですが、助ける方も、助けた人に対してよい印象を抱くようになるものです。
 そう考えますと、中途半端に軍隊などを持つよりは、他国を助けて他国の民衆から愛されるようになった方が、よほど国防力があるように思いました。「災い転じて福となす」と言いますが、このたびの日本の大災害をきっかけにして、世界は平和に近づいていくようになるかもしれません。また、そうなるように努力することが、この災害で亡くなった方々の死を無駄にしないためにも、私たちの歩むべき道ではないかと思います。

 ところで、今できることは祈りだけと言いましたが、節約や買いだめをしないということが、消極的ではありますが、いま私たちにできることのようです。
 私も現在、節電のため、暖房をなるべく使わないように、湯たんぽで足を温めながら仕事をしています(これが意外にすごく気持ちいいです)。ガソリンなども手に入らないので、いつもならバイクに乗って近所のスポーツジムに通うのですが、それもしていません。というより、できません。被災された方のことを思えば、そんなことはどうでもいいことですが。食料については、「鳥インフルエンザ」に備えて、かねてより一週間くらいの食料や水を備蓄してありますので、心配はしていません。しかし、そういう備蓄がない人は、やはり買いだめをしたくなると思います。その気持ちはよく理解できます。ただ、そこのところをじっと耐えて、買いだめはしないで頂ければと思います。

 私のところには、「政府の発表は信じられないから、すぐに原発から遠く避難した方がいいですよ」とか「食料やガソリンが不足するから買っておいた方がいいですよ」などというメールが来ます。要するに「自分さえよければいい」というわけです。こういうメールが、世の中をますます混乱させ、結果的に墓穴を掘るのだと思います。
 危機管理の大原則は、助け合うことです。「自分さえよければいい」といって勝手な行動をすると、たちまちパニックになり、結局は人も自分もダメにしてしまいます。仮に運よく自分だけ助かったとしても、そのような行動をすると、「自分は、自分さえよければいいという考えを持って利己的な行動をするような人間なんだ」という自己イメージが形成されます。そこにはそれなりの罪の意識も伴いますし、自分は人間として低いレベルであるという観念から抜け出せません。自分に誇りを持てなくなります。そのような不愉快な気持ちと一緒に、残された人生を歩んでいかなければならなくなるわけです。そのような低い自己イメージでは、仕事でも人間関係でも、何をやってもうまくいかなくなるでしょう。結局、高くつくことになるのです。
 しかし、人間としてやるべきことをやれば、たとえそのときは辛い目にあっても、「自分は、苦しい状況でも人間としてやるべきことができる人間だ」という自己イメージが形成され、自分に誇りと自信が持てるようになります。そのような意識を持つならば、その後なにをやってもうまくいくでしょう。結局、一時的には苦しんだり損害があったとしても、全体としては、このような行動を取った方が、ずっと得策なのです。

 第一、冷静に考えればすぐわかりますが、食料がなくて飢えて死ぬなんてことはありません。多少お腹が満たされないとか、寒い思いをするくらいでしょう。極寒の中、野外で毛布も食物も水もなく耐えている人がまだ数多くいる被災者の辛さを、少しでも分かち合うくらいの気持ちで、この程度の辛さを受け入れようではありませんか。そのくらい腹がすわった度胸がなければ、覚醒など、とうてい実現不可能ではないかと思います。
 ですから、買いだめはやめましょう。それが、祈りの他に私たちができることです。
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コメント

斉藤さん初めまして。記事に共感しました。
暴動をしないのは国民性で、そこを褒められても逆に?です。人として当たり前の事です。でも日本人として誇りに思う民族性ですね。
問題なのは斉藤さんが言われるように「自分さえよければ」です。それは日ごろからの態度が出る人と逆に出ない人に分かれますけれどそれが本性なんでしょう。対岸の火事としか思えないという事はよくありがちなんですけど、今回の大地震はただ事ではない国難です。だからというのもなんですけど、このような大きな国難に団結できなければ人としてどうなのか、国を捨てるのか、と思います。斉藤さんの記事をスーパーに貼り付けたいくらいです。
という私は余震も届かない西日本ですが、日本の危機に祈りを捧げるしかできません。まとまった給料が入れば寄付するくらいしかできません。
被災者の人々救援現場に携わる人々日本国民の想いすべてでこの危機を乗り越えられますように!
2011-03-16 Wed 16:14 | URL | 紺色 [ 編集 ]
斉藤啓一です。紺色さん、コメントありがとうございました。嬉しく拝見させていただきました。
おっしゃるように、暴動を起こさないのは、私たち日本人からすれば当たり前のように思えるのですが、それが外国の人からすると違うのですね。ある意味で驚きました。
寄付など物質的な援助ももちろん大切ですが、ここまで悲惨になりますと、最後には精神力がものを言うような気がします。
その点で、紺色さんをはじめ、こうして祈るような思いを寄せてくださることは、被災された方にとっても、日本人すべてにとっても、大きな力を与えてくれるものと思うのです。

2011-03-16 Wed 16:57 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]
応援ありがとうございます。

きょう、水を持ってきて来てくれた
教会の人が新潟に避難しました。

教会の人は、年金生活者が多く、仕事がないので
原発の影響を恐れて多くの人が、東京などに避難しました。
心が折れそうになりました。

心の穴って、水や食料の物資で埋まらないのですね。

でも、テレビで報道される避難者に比べれば、私は恵まれています。

うちの犬を見ました。
貴重な水をガブガブ飲んで、と思いました。
しかし、犬は私を全面的に信頼しています。
いつもえさをくれる。
いつも水をくれる。
いつもおやつをくれる。
いつも散歩に連れてってくれる。
暖かい寝床を用意してくれる。

私も、神様を信じます。

それから、夕方に携帯が復旧して、メル友と連絡が取れました。
頑張ります。

2011-03-16 Wed 23:12 | URL | 両さん [ 編集 ]
斉藤啓一です。両さん、コメントありがとうございます。支援物資などはあともう少しで届いていくようなので、もう少しがんばって下さい。
放射能については、それほど怖れる必要はないようです。観測データを見ると、まったく問題になりません。暴飲暴食する方がずっと体に悪いです(笑)。せいぜい、10歳以下の子供はちょっと注意した方がいいという程度です。しかし、それもまず必要ないです。すべて無知がもたらす幽霊のようなものです。
教会の人が退避してしまったことは残念でしたが、霊的には、この場にいた方がいいと思います。本来ならキリスト教徒が行うべきである生き方を、両さんが貫いて下さい。
犬を見習いましょう。つまり、天にまかせて無心に過ごしてください。そうすれば大丈夫です。



2011-03-17 Thu 11:01 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]
今は何もできないですが
犬を守ることを第一に考えます。

忍耐です。

2011-03-17 Thu 22:19 | URL | 両さん [ 編集 ]
非常に苦しい状況にあるかもしれませんが、日本人はかならず良い方向に生まれ変わる、いまがその機会だと思います。助け合いと、質実な生活を送ることと、忍耐と。
それに誰かが書いていましたが、「敗戦直後の時に比べれば、私たちはまだ負けたわけでもないし、世界を敵にまわしてるわけでもない。いま、全世界が私たちに味方しているのだ」。
2011-03-17 Thu 23:32 | URL | 田中晴夫 [ 編集 ]
田中さん、ありがとうございます。

3分瞑想を徐々に長くして
2月4日から、15分にしたのですが、地震でサボってしまいました。
今、瞑想しました。

雑念ばかりなのですが、怖いのは原発ではなく
原発を恐れる「人間」が怖いです。

南極に行った人の話も思い出しました。
吹雪で方向を失ったら、動かず待て、と行っていました。
今は、待つことが勇気ある行動でしょう。

頑張ります。
2011-03-17 Thu 23:51 | URL | 両さん [ 編集 ]
両さん、今は大変な時期と思いますが、おそらくそれは両さんに託された試練です。この切迫した危機的状況の中で、冷静さを失わずに日々耐え抜くことを成し遂げれば、今世における霊的修業はかなり進む事と考えられます。 

また、生活資源の不備が瞑想生活への集中度を増す逆境となる可能性も無視できません。是非、瞑想への邁進を。

物資の支給はいずれ訪れると楽観的に考えるのは(言うのは易しとはいいますが)難しいかもしれませんが、これも信仰心を試されていると思います。どうか負けずに待ち続けてください。
2011-03-18 Fri 03:44 | URL | ワタナベ [ 編集 ]
斉藤啓一です。両さん、田中さん、ワタナベさん、コメントありがとうございました。
おっしゃるように、日本はいま、生まれ変わろうとしているのだと思います。そのためには、今は忍耐です。
また、ワタナベさんも言われるように、いまは絶好の覚醒のための修行になると思います。これは被災された方だけでなく、そうでない人にも言えると思います。この機会を活かしましょう。そうしてすばらしい日本の創造に向けて努力していくことが、亡くなられた方への、せめてもの供養になると思います。
2011-03-18 Fri 10:10 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]
斉藤先生、ワタナベさん、ありがとうございます。

県内の窮状を考えてくれた、教団が
静岡にバスで避難させてくれるとの話もあります。

しかし、犬を捨てるわけにはいきません。
断りました。

瞑想しましたが、心乱れています。
試練の時ですが、頑張ります。
2011-03-19 Sat 01:36 | URL | 両さん [ 編集 ]
斉藤啓一です。両さん、コメント、ありがとうございました。
このような不安で厳しい状況で瞑想をしても、心が乱れてうまくいかないと思いますが、少しでもいいのでがんばってみて下さい。また、特にかまえて瞑想をするのではなくても、気持ちを努めて安静にさせることも、意義のある瞑想だと思います。
がんばって下さい。
2011-03-19 Sat 10:48 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]

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