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心の治癒と魂の覚醒

        

 悲しみのなかの幸い

 東日本大震災から、今日で一ヶ月が過ぎました。
 一ヶ月前、余震が続き、原発の事故が報道されるのをテレビで見ながら、「早く一ヶ月たたないかな」と思いました。なぜなら、一ヶ月もすれば原発の問題も片づき、余震も収まり、とりあえず落ち着きを取り戻すと思ったからです。
 しかしあいにく、その期待は裏切られました。このブログを書いているときにも、震度6弱もの余震が起こりました。私の住んでいる埼玉の震度は、詳しくはまだわかりませんが、たぶん震度4くらいではないかと思いますが、けっこう揺れました。昨晩も私の気づいた限り、二、三度度ほど揺れましたが、すぐに収まりました。しかし、今しがた起こった余震は、大きな揺れは比較的すぐに収まりましたが、小さな揺れがずっと続いているのです。5分以上は続いていたのではないかと思います。その後も何回も、余震が続いています。あまりにもしつこいので、いい加減腹が立ってくるのですが、こういう経験は今回の大震災が初めてで、何とも不気味な感じがいたします。
 せっかく、復興の足音が聞こえてきたと思っていたのに、先日の、そして本日の大きな余震によって、またその勢いが衰えてしまうのではないかと懸念されます。
 原発の問題も、解決するどころか、事態は悪化し、悪化した状況で安定しているといった感じです。ある報道によれば、危機的状況から脱するのに数ヶ月から1年、そして完全に事態が収束するのに十年もかかるということです。放射線の被害もさることながら、風評被害などにより、人々の暮らしや経済に深刻な打撃を与えることは避けられそうもありません。地震、津波、原発、風評被害の四重苦で、まさに踏んだり蹴ったりです。
 まったく、日本は、長く険しい大変な試練を抱えてしまったものだと思います。今回の大災害は、日本の歴史において、もっとも大きな出来事として、いつまでも記録に残ることは間違いありません。私たちは、「歴史の生き証人」になったのです。
 いずれにしろ、まさかこんな「一ヶ月後」を迎えるとは、予想もしませんでした。

 しかし、こうした状況でも、あえてよいところを見つけるなら、この震災は戦争によってもたらされたのではない、ということではないかと思います。もし戦争によってこのような災害がもたらされたとすると、私たちは「悲しみ」の他に、「憎しみ」を抱くことになるでしょう。悲しみに憎しみが伴ったら、その悲しみはもっと深く、癒しがたいものになるでしょう。憎しみが煽られたら、憎しみは憎しみを呼び、さらなる悲しみと混乱を生み出してしまいます。そうなったら人類はもう絶望的です。
 しかし幸いに、私たちには深く大きな悲しみはありますが、憎しみはありません。私たちに敵はいないのです。それは本当に救いです。
 敵がいないどころではありません。全世界が日本の味方になってくれているのです。全世界が救いの手をさしのべてくれているのです。憎しみとは正反対の「愛」が、私たちに向けられ、私たちは愛の反作用である「感謝」の念で満たされているのです。
 いま、私たちの心にあるのは、悲しみと感謝の気持ちです。感謝の気持は、ありがたいことに、悲しみを癒してくれるものです。
 私たちがこの苦難を乗り越え、悲しみが癒えたとき、残る気持ちは「感謝」です。感謝の気持ちが憎しみを呼ぶことはなく、むしろ愛を呼ぶでしょう。
 今回の災害によって日本人は団結しましたが、世界の人々も団結させたのではないかと思います。つまり、今回の災害によって、世界は平和に向かって、よりその歩みを向けていくのではないかと思うのです。そう期待したいです。そのように進めば、亡くなった方の、せめてもの供養になるのではないかと思います。
 いろいろな人が、自分のできる援助をしてくれています。このような思いを起こし行動する人がこんなにも多いことがわかったことも、癒され励まされます。がれきを撤去する人もいれば、ラーメン屋さんはラーメンを届けたりしています。あるいは、現場には行かないが、ITのスキルを持つ人が、行方不明を探すためのすぐれたホームページを作成して被災者の方に非常に喜ばれています。ある調査によると、今回の災害ですでに寄付金をした人は、97パーセントだそうです。これはすごい数字だと思います。
 また、寄付金を募る動画を制作している人もいます。
 次の動画は、私が見たなかでもっとも感銘を受けたもので、芸術的とも言えるほどよくできていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=4FnXUbvkqe8&feature=related
また、次の動画も、とてもよくできた心励まされるものです。
http://www.youtube.com/watch?v=4N7Jb5ssgmM 
 
このような作品を無償で作ってくれている方々に、心から感謝せずにはいられません。
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コメント

きのうの地震で、再び断水です。

きのうは、大雨に雷の中の大地震で停電という
この世の終わりか、という状況でした。

水道は出ていましたが、しばらくして断水。
水道局の人がかわいそうです。

きょうも、震度6弱の地震がありました。

ガス工事の応援に来てくれている、東京ガスの人たちには励まされます。

断水がいつまで続くかわかりませんが、頑張って耐えます。
2011-04-12 Tue 23:59 | URL | 両さん [ 編集 ]
両さん。本当に大変ですね。神は 乗り越えられない試練は与えない と本で読んだことがあります。そしてまた 両さんは この試練を乗り越えてみせますと 神に誓って生まれてきたはずです。世界中の人々が東北を 日本を応援してくれています。天使たちも応援しています。両さんがこの苦難を乗り越えた武勇伝を楽しみにしています。


2011-04-13 Wed 11:52 | URL | リョウナンダ [ 編集 ]
まだまだ余震が続くようですね。両さんの試練は長期戦のようです。

人間、逆境に立たされたときにその真価が発揮されます。覚醒を目指すならば、そんなときこそ自分の事よりも他者の幸せを考えましょう。

今、世界中の人が知恵と力を合わせて事態の収束をつけようとしています。時間はかかりますが、永遠の苦難というものはありません。

私など、直接の被災地からは遠く、どこまで両さんの苦しみを感じ取れているかあやしいところですが、どうか乗り切ってほしいです。
2011-04-13 Wed 19:32 | URL | ワタナベ [ 編集 ]
斉藤啓一です。両さん、辛い状況ですが、どうか耐えて下さい。忍耐は必ず報われます。
私も関東地方から祈っています。
2011-04-13 Wed 20:19 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]
斉藤先生、リョウナンダさん、ワタナベさん
コメントありがとうございます。

夜、9時半ころ、水道出ました。

空いているペットボトルに水を詰めました。
食器と電気釜を洗って、鶏釜飯を炊きました。

水が出ただけで、天国のようです。

水道が出れば、スーパー、銭湯、病院も再開します。

避難所の人に比べれば、私はとても恵まれています。

避難所に行った、牧師の話によると
被災者は、もう疲れきっている。

風評が治まって、物資は入ってきています。

物資が行き渡ったら、精神的なもの
例えば、娯楽などが必要になってくると思います。

人間は、文化的生活が大切ですから。

ガス復旧まで頑張ります。

もう、大規模余震が来ませんように。
2011-04-14 Thu 03:35 | URL | 両さん [ 編集 ]
斉藤啓一です。両さん、水が出てよかったですね。あとはガスですが、とにかくライフラインが止まるというのは不安なものです。しかし、思ったより回復が早くてよかったです。
被災者の方は、疲れてきっているでしょうね。被災者ではない私たちでさえも、なんだか精神的に疲れを感じているのですから、被災者の方の疲労は創造を絶するものがあります。なんとかしてあげたいです。
余震と原発が忌々しいです。
あと少し、がんばってください。
2011-04-14 Thu 18:00 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]
斉藤先生

たしかにこのような状況の中で敵がいないという視点は持っていなかった視点でした。
だれにとっても運命はあらがえないでしょうが、それに対する見方をどう変えていくかということを斉藤先生のBLOGやエッセイでいつも学ばさせていただいていただいています。
Youtubeの画像にも感銘をうけました。
2011-04-15 Fri 10:23 | URL | 鈴木 [ 編集 ]
斉藤啓一です。鈴木さん、コメントありがとうございました。
私たちは、運命そのものは変えられないことがありますが、その運命に対して、どのような姿勢をとるかについては自由があります。
今の試練に対して、もっとも適切な姿勢で向き合っていきましょう。
いつもブログやエッセイを読んでいただき、ありがとうございます。

2011-04-15 Fri 19:50 | URL | 斉藤啓一 [ 編集 ]

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