心の治癒と魂の覚醒

        

『地球卒業者「18人」の過去生』の研究  最終回 まとめ


 さて、以上、エドガーケイシーのリーディングによって「もう地球に生まれ変わらなくてもいい可能性がある」と言われた18人のケースを考察してきました。その最終回として、まとめをしてみたいと思います。
 この本の著者バイオレット・シェリーも、最後の章で「地球卒業のために、どのような資質が大切なのか?」というまとめの考察をしていますので、それを紹介しながら考えていきたいと思います。

 まず、「地球卒業者」の職業や年齢や性別などは多岐に渡り、こうしたものは地球卒業にとって関係ないことがわかります。過去生もいろいろな場所に生まれていますが、アトランティス、エジプト、パレスティナの過去生を持った人が多いようです。その理由は定かではありませんが、どうも宗教や神秘的な教えをそこで学んだということが、ひとつの要素になっているようです。やはり、こうした知識や訓練といったものは、直接的かどうかはともかく、地球卒業にとって有益に作用するものと思われます。

 また、生まれた時代は、平和な時代よりも、動乱や分裂など波乱のある時代に生まれてきた傾向が見られます。その理由はおそらく、平和な時代よりも波乱があった方が、魂が鍛えられるからではないかと思われます。
 その意味では、現在の私たちはどうなのでしょうか? 戦後から昨年の東日本大震災までは、比較的平和な時代を過ごしてきたようにも思われます。しかし、東日本大震災以後、波乱が増えてきたように思います。そしてこの波乱は、これからますます増えてくることは間違いないでしょう。不穏な時代が私たちを待っているようにも思います。物質的には有り難くない時代ではありますが、魂を磨いて地球を卒業するには、絶好の時代が到来しつつあると言えるのかもしれません。

 さて、過去生はともかく、本質的に重要なことは、一連の過去生を通して、どのような資質を養ってきたかです。
 これについては、今までのケースで自明のことですが、もっとも大切なことは「無私の奉仕」です。「奉仕を通して自我(エゴ)を滅却すること」と言い換えてもよいかもしれません。ほとんどすべてのケースで、この無私の奉仕という共通した資質がありました。
 シェリー氏はこう述べています。
「この人たちは今生では外見上は全く異なっていましたが、人に奉仕するためには利己的興味を捨て去ることも辞さないという、共通点があります。奉仕、そして捨て去るものだけを得るという聖書的な戒めを説いているのは、この人々のリーディングだけではありません。たくさんのリーディングが人への奉仕が神への奉仕なのだと説いているのですが、この特殊グループのリーディングは一貫して、私たちがそれを実行に移し魂の資質としてしまうまでは、地球に戻ってくるか否かを自分で決定できる段階に至ることはないと言っているように思われるのです」

 その他の資質としては、個人によって多少のばらつきはあるものの、「忍耐」が重要なものとされていることがわかります。
「この人はもう少し忍耐を培うのがよい。というのも、利己主義がこの人の存在の一部なのではなく、忍耐の欠如が、人に対するというより自分に対する忍耐に欠けることが、その人の一部になっているからだ。主も言われたように、忍耐の中であなた方は魂に目覚めるのである」(①「巫女」)
 また、「寛容」であることもしばしば説かれています。
「あなたを侮辱するような人々に対してさえ寛容でいられる今の能力を増してくれるそれらのことを守り抜きなさい」(③「平和の創り手」)
「誤りを犯す者に対して穏やかに、優しく語りかけなさい。あなたは彼らの誘惑の何たるかも、彼らの理解の小ささがどれほどかも知らないからだ。人の行うあれこれの活動を裁いてはならない」(⑥「クリスチャン回教徒」)

 しかしシェリー氏は、もっとも大切な資質は「理想を貫く意志力」ではないかと言っています。「理想」とは、言うまでもなく霊的な理想のことを指しています。平たく言えば、高潔な行為や人間性を磨くことです。人格の完成をめざして、他に興味が移ったりぶれたりすることなく、ひたすら努力を続けていく「意志力」こそが、地球卒業のためにはもっとも重要であると言うのです。
「この人には、権威者側から咎められることなく利己的に振る舞える機会がたくさんあったが、自分自身の気高い理想のためにこの人は試練にうち勝ったのである。魂にとってこれは大きな勝利である」(⑫「建築家」)
「今ある意志力を使うことによって、二度と地球に生まれてくる必要がなくなるかもしれない人である。すべての栄光は神に帰することを知り、善と完全な賜物の与え主なる神が人の前に表されるような道の中に踏み留まりなさい」(⑤「弁護士」)
「意志力を通して、人は自分が物質界の中に表されているとみるものにどう働きかけるかによって、進歩も後退もするようになるのだ」(ファイル262番)
 シェリー氏は次のように言っています。
「(地球卒業のための)決定的な要因は、果たしてどこにあるのでしょうか。決定的な要因とは、私たち自身の意志力であるように思われます。これら18人の人々は、このような重大な岐路に辿り着いたのは、すべて自分の意志によるものなのだと言われました。同じ分岐点が私たちの誰をも待っています。そして、そこに辿り着くための同じ手段ー理想を守り通す意志力ーは誰の中にも存在しているのです」

 シェリー氏の「意志力」と、前回、私が述べた「向上心」とは、ほぼ同じものと言ってもよいのではないかと思います。考えれば当然なのですが、「意志力」にしても「向上心」にしても、地球卒業に限らず、何かを達成させるためには必要不可欠の要素であり、もっとも基本的なものです。目的に向かって集中し続けることなく、心が定まらずにあれこれ「つまみ食い」していて、いったい何が達成できるでしょうか。
 意志があれば向上心もあるでしょうし、向上心があれば意志もあるでしょう。意志と向上心さえあれば、そこからあらゆるすぐれた資質も生まれ育っていきます。霊的成長を志したのなら、常にそれを人生の最優先課題にして、倦まずたゆまず、地道に根気強く道を歩んでいく必要があるでしょう。霊的成長の道は、単なる趣味や好奇心を満足させるといったものと同列ではありません。「スピリチュアル・ブーム」などと言われたりしますが、「ブーム」ではダメなのです。
 しかしほとんどの人は、単なるブームであり、面白そうだなと、ちょっとかじっているだけなのかもしれません。他にもっと興味をそそるものが見つかったら、すぐそちらに走っていってしまうのです。
 言い換えれば、ひたすらひとつの目的に向かって努力し続けることが、それだけ難しいということなのかもしれません。だからあえてリーディングでも、「意志力」といったことが強調されなければならないのでしょう。ほとんどの人は、動力を持たない船のようなもので、ただ海流や風に流されているだけなのです。しかし、目的地に辿り着こうと思うならば、動力を持たなければなりません。意志力という、馬力のあるエンジンを搭載しなければならないのです。そして、羅針盤が示す目的地の方角に向かって、海流にも風にも負けず、走り続けなければならないのです。
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