バイタリティを高める2013-01-27 Sun 13:23
何をするにしても、必要不可欠なものは、「バイタリティ」です。バイタリティ(活力)があればこそ、人は行動し、よく考え、意欲的に何かに挑戦していき、願望を達成することができるのです。人間が成長し、進化をする場合も、その根底には強いバイタリティが必要です。
では、そうしたバイタリティを持つには、どうすればよいのでしょうか? それには、精神的なアプローチと肉体的なアプローチがあります。 精神的なアプローチは、気持ちがシャキッとしてファイトが湧いてくるような、自己啓発書のような本を読んだり、講演を聴いたりすることです。すばらしい業績を残した偉人の伝記などを読むことも、バイタリティを湧き立たせるでしょう。 しかし、いくらそのような精神論的な本を読んでも、あまりバイタリティが湧かなかったり、せいぜい一時的なもので終わってしまうことも少なくありません。 その原因の多くは、肉体そのものにバイタリティが欠如しているためです。たとえば、普段、どんなに好きなことであっても、体調が悪ければ、それをやろうという意欲は起こらないでしょう。すなわち、バイタリティが欠如しているわけです。バイタリティがはなはだしく欠如した状態が、いわゆる「うつ病」です。精神論は大切ですが、精神論だけで強いバイタリティを養うことは難しいのです。肉体のレベルからも、バイタリティを高めるアプローチをしていかなければなりません。 肉体的なレベルからバイタリティを高めるには、当然ではありますが、健康でなければなりません。十分な睡眠、適度な運動と食事を心がけ、余計なストレスを溜めないなど、健全な生活を送るようにすることが基本となります。仕事やその他の事情で、どうしても不規則な生活になってしまうこともあるかと思いますが、可能な限り健康によい生活をするように努力することが大切です。 さて、それを理解していただいた上で、とくにバイタリティを高めるために大切な要素となるものがあります。それは「成長ホルモン」です。ホルモンという分泌物は、血中に微量しか含まれていないにもかかわらず、それが心身に及ぼす影響は非常に大きなものがあります。ホルモンの分泌量が少しでも減少すると、たちまち肉体や精神に変調をきたします。 ホルモンにはいくつかの種類がありますが、バイタリティと大きく関係しているのが成長ホルモンです。このホルモンは脳の視床下部で作られ、文字通り、身体の成長を促す働きをします。主に骨や筋肉を作るホルモンなのですが、メンタル面においても、意欲を高める働きを持っているのです。 成長ホルモンは、思春期をピークにして、加齢と共に減少していきます。しかしその後も生涯にわたって代謝を調節するなど、健康を維持する重要な役割を持っています。代謝作用は大人の場合、成人病や老化を予防し、若々しい身体を保つために重要な働きをします。たとえば次のような効果があるのです。 ・筋肉量を増やすことで基礎代謝をアップさせ太りにくい身体を作る ・体脂肪やコレステロールを減らす脂肪分解作用でダイエット効果がアップ ・骨量を増やすことで骨粗鬆症を予防する ・美肌を作る成分の分泌を促す ・糖を分解して身体のエネルギーを作ることで免疫力がアップ こうした成長ホルモンが減少すると、次のような症状が現れます。 身体的には、体脂肪の増加、筋肉量の減少、骨の量の減少、皮膚がカサカサする、手足が冷えやすい、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などになるリスクの増加、悪玉コレステロールの増加、中性脂肪の増加、善玉コレステロールの減少など。 そして、精神面では、意欲の低下、情緒不安定、疲れやすい、集中力が続かない、性欲の減退などがあげられます。つまり、ひとことでいえば、バイタリティやスタミナが低下してしまうのです。 成長ホルモンが減少してしまうと、いくらバイタリティを出そうとがんばっても、意志力や精神力では限界があります。そこで、大人になっても積極的に成長ホルモンの分泌を高める工夫が大切になってくるのです。 成長ホルモンは、睡眠中と運動後に分泌量が増えると言われています。 ・睡眠中:睡眠に入って30分程度の頃、成長ホルモン分泌量は最大となる。 ・運動後:運動後、体を休息状態にして3時間以内が分泌時間となる。 睡眠中における成長ホルモンの分泌は、睡眠に入って30分程度で起こるノンレム睡眠(深い睡眠)のとき、最大になると言われており、もっとも分泌が活発になる時間帯は、午後10時から午前2時の間であるとされています。ですから、10時くらいには布団の中に入っているのが理想です。 運動によって成長ホルモンの分泌が高まる理由は、運動することによって、筋肉がある種の損傷を受けるためです。筋肉線維が目に見えないレベルでブチブチと切れてしまい、こうして筋肉が壊れると、それを修復しようと成長ホルモンが分泌されるのです。また、筋肉の疲労とともに発生する乳酸の濃度に比例して、成長ホルモンが出るとも言われています。 成長ホルモンの分泌を高めるための運動量は、15分程度のウェイトトレーニングで十分です。ただしポイントは、運動後、身体を休息させることです。成長ホルモンの分泌は約3時間ほどありますので、その間、身体を動かさず休ませることが必要です。 たとえば、スクワットや腕立て伏せなど、筋肉に負荷をかけるような動作を疲れが感じられるまで行い、少し休みを入れて、何回か行うようにします。筋肉痛になるくらい回数を多くすれば、それだけホルモンの分泌も多くなりますが、継続することが大切なので、あまり無理はせず、ほどよい筋肉の疲労感を覚える程度で十分でしょう。 また、ウェイトトレーニングだけでなく、ランニングなどの有酸素運動もバイタリティを高めることが知られております。「運動療法」として、身体的にはもちろんのこと、たとえばうつ病の治療などにも大きな効果があるとされています。 また、成長ホルモンを分泌させる食物というものがあります。それはアミノ酸です。 アミノ酸は細胞を作るのに不可欠な栄養素であり、特にその中のアルギニンが成長ホルモンの分泌を活発にする働きがあると言われています。以下の食品にはアルギニンが豊富に含まれているので、積極的に摂取するようにするとよいでしょう。 納豆や豆腐などの大豆食品、エビなどの魚介類、鶏肉などの肉類、カシューナッツやくるみなどのナッツ類、ゴマ、牛乳、玄米、卵など。 こうした食品を摂取する場合、成長ホルモンの分泌のタイミングを考えて食べた方が効果が高いとされています。トレーニングを行う前か直後、あるいは夕食などの就寝前に摂取することがよいようです。夕食にアルギニンを含む食品を摂取し、15分ほどトレーニングを行なってから寝るとよいかもしれません。 以上のように、成長ホルモンの分泌を高めることで、心身のバイタリティを高めることができ、それが修行にも貢献しますし、いつまでも若々しく元気で活躍できる人生を創造する基礎となるわけです。 スポンサーサイト
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