臨死体験と超能力2017-08-25 Fri 20:22
前回は、霊界は脳が作り出した幻想の可能性があるという説明をしました。
ところが、脳の幻想では説明できないような現象があるのです。 たとえば臨死体験などで、生まれつき目の見えない人が手術中に臨死状態になり、魂が肉体から離脱して天井あたりに浮遊し、その手術の様子を眺めていたという報告があります。後にその人から手術の様子を尋ねると、細部にわたって一致していたというのです。 また、同じく臨死状態になったある患者は、魂になって窓から外に飛び出しました。そのとき病院のベランダに靴の片方が落ちているのを見ました。それはベランダを上から見なければわからない場所に落ちていたのです。その患者はもちろん、そのような高さからベランダを見たことがありません。そして実際、その患者が言った通り、片方の靴が見つかりました。 さらに、こういう話もあります。臨死状態で魂が離脱し、遠くの友達のところに行って、その時間に友達が何をしていたのか目撃し、臨死状態から覚めた後で確かめたところ、まさにその友達は目撃した様子と同じことをしていたのでした。 以上のような出来事は、単に脳の幻想では説明ができないように思われます。魂のようなものが肉体から飛び出したとしか考えられないように思われます。 これについて、私はこう考えています。 まず、人間にはテレパシーや透視などの超感覚能力(ESP)が備わっているということです。私は霊的な世界については懐疑的ですが、超能力の存在は肯定しています。なぜなら、数々の実験によって疑いようのない事実として証明されているからです。 たとえば、この世界の先駆者であるJ・B・ライン博士は、厳密な実験を何回も繰り返し、テレパシーの存在を統計的に証明しました。 今でも、プリンストン大学など、世界に名だたる大学のなかに超能力の研究室がたくさんあります。かつてソ連が大規模な国家予算を投入して超能力の研究をしていたことは有名です。 私も一時期、超能力は本当に存在するのか集中的に研究したことがありますが、これは確かに存在します。間違いのない事実です。 霊的な事柄を論じる上で、私が注目している超能力は、テレパシーと遠隔透視とサイコメトリーです。 テレパシーはご存知のように、言葉を通さず思念だけで情報を伝達する能力です。遠隔透視(リモート・ビューイング)は、遠くで生じている出来事を、映画のように見ることができる能力です。 サイコメトリーとは、過去に起こった出来事を読み取る能力のことです。ときどき「超能力捜査官」と呼ばれる人が、未解決の事件を解決するというテレビ番組が放映されていますが、彼らが持っている能力がサイコメトリーです。犯罪が行われた光景を、まるで映画を見ているかのように脳裏に映し出すことができるのです。そうして、犯人の人相だとか、どのように犯罪が行われたかといったことを言い当てるのです。 もちろん、こうした能力は百%当たるわけではありません。はずれることも多いのですが、それでも驚くような結果を出しています。実際、今から30年以上前、有名なサイコメトリー能力者が日本のテレビ局の招きで来日し、行方不明になっていた女の子の場所を特定して見つけました(貯水池に死んで浮いていた)。当時、この番組は大きな話題となりました。人の生死にかかわることなので、やらせではないでしょう。 このサイコメトリーが何を意味しているかというと、この世界で生じた出来事の情報は、消滅せずにどこかに記録されているということです。言い換えれば、過去の出来事はすべて記録されているのです。その記録された情報にアクセスするのがサイコメトリーということになります。このことは、霊的な事柄を検証する上で重要なことなので、頭の中に入れておいてください。 さて、このように、人間には、テレパシー、遠隔透視、サイコメトリーといった超能力が備わっているのですが、冒頭で紹介した臨死体験も、これら超能力の働きとして説明できます。すなわち、目の不自由な人が手術の様子を見たのも、遠く離れた友達の様子を見たのも、ベランダの靴を見たのも、遠隔透視で説明ができます。 また、その他、たとえば霊界で言葉の通じない外国人と会話を交わすという体験はテレパシーで説明できますし、霊界で過去の状態を知るのはサイコメトリーで説明ができます。 問題は、そのような超能力は、いわゆる魂と呼ばれているものに備わっているのか、それとも、脳に備わっているのか、ということになります。 もし魂に備わっているのだとすると、霊界は存在する可能性が高くなってきます。しかし、脳に備わっているとすると、霊界が存在する可能性は低くなってきます。霊界を持ち出す必要はなくなるからです。 スピリチュアルを信じる人は、以上のような超能力的な現象があるから、霊的なものは存在するのだと主張します。私も長い間、そう考えていました。脳はコンピューターのような機械であり、物質であって、それゆえに時空を超えるような能力は備わっていない。時空を超えられるのは魂だけである。だから、霊的なものは存在するのだと。 ところが、最近の科学研究により、脳そのものに超能力の機能が存在している可能性が出てきたのです。 もしそうだとすると、霊界という場所は、脳が超能力によって知られざる情報を感知し、その情報を織り込んで幻想を作り出したものだと解釈できます。それが幽体離脱の正体ということになります。魂が肉体から離脱して遠く離れた友人の会話を見聞したという体験も、遠隔透視の超能力が作用しただけで、実際に魂が肉体から離脱したのではないのです。そのような幻想を見て、そこに感知した情報が織り込まれたということです。その情報が客観的な事実として一致しているので、あたかも魂が離脱して見聞してきたかのように思えますが、そうではないということです。 では、本当に、脳には超能力の機能が備わっているのでしょうか? 次回は、その点について説明したいと思います。 スポンサーサイト
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コメント
斉藤さま
楽しい記事をありがとうございます。 わくわくします。 私も同じ意見です。 ただ「脳」に限らず、「人の体」の持つ能力だと思っています。 もっというと、脳の支配が緩んだ時の方が、よりそういった能力が発現しやすいのだと考えています。 「脳」に固執してしまうと、大切なものを見落としてしまいそうな気がします。 能力については、どんな人でも感じる時があると思うのですが、それに気づかない場合がほとんどなのではないでしょうか。 「視線を感じる」というのもテレパシーと言われるもののひとつだと思いますが、「意識して見る」ということを頭の隅にいつも置いておくと、こちらの視線を感じる人がいかに多いかが良くわかります。 誰でも「他者の意識」を受信している……でもそれを認識はしていない状態なのだと思います。 すべてを紐解いていくのは大変な作業だと思いますが、斉藤さまならそれができそうな気がします。 2017-08-26 Sat 13:42 | URL | 黒いネコ [ 編集 ]
斉藤啓一です。黒いネコさま、コメントありがとうございました。
おっしゃるように、超能力の機能は脳に限定されたものではなく、からだ全体にその機能があると私も考えています。ただ、話をなるべくわかりやすくするために、とりあえず脳に限定して話を進めさせてください。からだ全体に超能力の機能が備わっていることは、適当な時期にあらためて紹介していきたいと思います。 引き続き、よろしくお願いいたします。 2017-08-26 Sat 18:54 | URL | [ 編集 ]
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