心の治癒と魂の覚醒

        

脳は超能力を持っているか?

 アリゾナ大学意識研究センターの所長で麻酔科医でもあるスチュアート・ハメロフは、英国の著名な物理学者ロジャー・ペンローズとの共同研究によって、脳細胞にはマイクロ・チューブル(微細管)と呼ばれるものが存在し、そこで「量子もつれ」の現象が起こっていることを発見したといいます。
 まずは、「量子もつれ」とは何かについて簡単に説明します。
 電子、光子、クォークといった物質の最小単位のことを素粒子と呼びますが、この素粒子が量子です。
 量子には常識をくつがえすような不思議な特徴がいくつかあるのですが、そのなかでも、もっとも不思議なのは、「量子どうしはどんなに離れていても瞬時にして情報を伝達する」という性質です。これが「量子もつれ」です。たとえば、銀河系の両端ほど離れていても、量子は瞬時に情報を伝えるのです(実験的に証明されています)。
 さて、脳細胞の中で量子もつれが起きているとは、どういうことを示しているかというと、離れた脳細胞どうしが情報をダイレクトに伝達しているということです。
 つまり、今までの考え方だと、個々の脳細胞は互いに連結していて、情報は電気信号によってドミノ倒しのように他の脳細胞へと伝わっていくとされます。
 ところが、ハメロフの説では、情報は直接につながっていない細胞どうしの間でも伝達されているというのです。いわば、脳細胞の間でテレパシーのような現象が起きているというわけです。
 そしてハメロフによれば、こうした量子もつれは、個人の脳内だけで起きているのではなく、他者との間で、さらにはあらゆる物質との間にも起きていると主張しています。
 つまり、ある人の脳細胞の情報が、他の人の脳細胞へ情報を伝達しているというのです。これはつまりテレパシーということになります。量子そのものは個人も他者も区別がありませんから、理屈としては、こうしたことがあっても不思議ではありません。
 さらには物体へと情報が伝達するといいます。物体に脳細胞の情報、つまり意識情報が記録されるのです。そして、その記録された情報が別の人の脳細胞に情報を伝達する可能性があるということです。これはサイコメトリーということになります。
 
 以上のようなハメロフの主張は、まだ仮説の段階で、証明されたわけではありません(ただし脳細胞の中で量子が活動している現象が生じていることは、他の科学者の実験でも証明されています)。
 したがって、脳が超能力を持っていること、言い換えれば、超能力は脳の機能のひとつであることは、断言はできませんが、その可能性がありえるということになるのです。
 そうなると、魂だとか、霊といったものを持ち出さなくても、いわゆる霊的現象については説明できてしまいます。「超能力」と表現していますが、そのメカニズムが量子の働きによるものだとわかれば、「超」能力ではなく、当たり前の能力ということになります。

 もし脳がテレパシーやサイコメトリーといった超能力の機能を持っているとすれば、霊能者や臨死体験者が、誰も知らない事実を言い当てたりするのも説明がつきます。別に霊的なものを持ち出す必要はないのです。
 つまりこういうことです。
 脳というものは、何らかのイメージを通して情報を受け取る傾向があります。たとえば「お母さん」という言葉を耳にしたとき、自分が持っているお母さんのイメージを思い浮かべるはずです。「平和」といった抽象的な概念であっても、その言葉を聞いたとき、何らかのイメージが脳裏に湧きあがるはずです。脳というものは、とにかく何らかのイメージを常に描く習性を持っているわけです。完全にイメージなくして脳を機能させることは不可能ではないかと思います。
 そして、超能力によって何かの情報を感知する場合、もしも「自分にはそんな能力がない」と思い込んでいるとすると、「誰かから情報を教えてもらう」という考えになるはずです。そのとき、たとえば守護霊とか指導霊といったイメージを作り出し、そのイメージから情報を引き出すという形になるのではないかと考えられるわけです。
 たとえば、自分の超能力で危険を察知したのに、「守護霊のお告げ」というかたちになったりするわけです。
 チャネリングなどは、「高級霊」などが自分にメッセージを送ってきたとされますが、脳が高級霊というものをイメージして、その高級霊から情報を教えてもらうというかたちになっているのかもしれません。
 その「高級霊」は、誰も知らない事実を知らせたりするので、本当にそのような存在がいるものと錯覚してしまいますが、実際には脳の超能力が発揮されたに過ぎない可能性があるわけです。

 人間というものは、未知なるもの、理解不能なものに遭遇すると、すぐに神だとか霊といった超自然的な存在をイメージし、それが原因であると決めつけてしまう癖があるようです。
 たとえば今でも未開の住民はそうかもしれませんが、かつて雷は「神の怒り」などと考えられていました。疫病は「悪魔の仕業」で、統合失調症は「浮かばれない霊の憑依」といった具合です。
 しかし、科学が進歩し、雷は異なる空気どうしの摩擦で生じた電気であり、疫病はウイルスによるものであり、統合失調症は脳内分泌物のアンバランスによるものだということがわかってくるにつれ、そうしたものが神や悪魔の仕業などとは考えなくなりました。
 確かに、電気というものを知らなければ雷は不思議に思われたでしょうし、顕微鏡が発明されていない時代、疫病も不思議であり、統合失調症も不思議に思われたことでしょう。不思議に思うことは当然なことです。
 問題は、その不思議なものの真の正体を探求しようとせず、安易に神だとか霊の仕業などと解釈してしまったことにあります。同じあやまちを、宗教やスピリチュアルの信奉者も犯しています。理解不能な現象を、神や霊的なものが原因であると決めつけているのです。
 今後、量子力学や脳科学といったものが発展していけば、「霊」などというものを持ち出していた今の時代が、いかに原始的で幼稚で未開な状態であったか、将来、笑いながら振り返る日が来るかもしれません。
 あるいはもしかしたら、本当に神や霊といったものが原因であったと証明されるかもしれません。それはわからないのです。
 わからないものは、わからないとして、安易にその正体を決めつけたりせず、どこまでも探求していく姿勢こそが大切だと思うのです。
 そのために、今回、霊的現象は脳が作り出したものであり、魂とか霊といったものではない可能性がある、ということを紹介させていただいたわけです。
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