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心の治癒と魂の覚醒

        

エゴを消滅する方法③ 染脳から洗脳へ


 エゴを消滅する方法はないということを述べてきましたが、ならば、いったいどうすればエゴを消滅することができるのでしょうか?
 それは、何もしなければいいのです。
 生物として生きる上で最小限のエゴは必要であり、それは肉体を持っている限りなくなりませんし、また、なくしてはまずいと思います。野生動物を見ても、エゴがありますから、ときどき争いや喧嘩などもします。その程度はいいのです。なぜなら、ときにはそのくらいの争いがあった方が生命力が鍛えられるからです。
 しかし人間は、エゴが膨張しすぎており、大量虐殺、すなわち戦争をします。動物はそこまでしません。ここが問題なのです。
 では、なぜ人間以外の生物は、そこまでエゴが膨張していないのでしょうか?
 それは、何もしていないからです。
 もう少し正確に言えば、知性が発達していないので、エゴが膨張しないのです。人間は知性が発達したために、いろいろな恩恵が得られていますが、ある種の副作用としてエゴを膨張させてしまい、戦争など、ろくでもないことをしでかしているわけです。

 では、なぜ知性がエゴを膨張させているかというと、その原因はいくつか考えられますが、もっとも大きな原因は、「根拠のないものを信じる」ということです。その最たるものが宗教です。動物はおそらく、根拠のないものを信じてはいません。宗教は持っていないでしょう。人間だけが、さまざまなものを信じています。宗教を信仰しています。動物たちは、宗教がなくたってそれなりに幸せそうに生きています。本当は宗教など必要ないのではないでしょうか。むしろ、宗教を持っているがゆえの弊害の方が大きいのではないでしょうか。
 いずれにしろ、私たちは宗教の教えや価値観などによって「染脳」されているのです。「洗脳」という表記は正確ではありません。特定の色に染めているので「染脳」と表記すべきです。
 染脳されているから、エゴが膨張して精神が病んでしまうのです。
 たとえるなら、薬だとかタバコだとか食品添加物といったものを摂取して、からだ本来の生理状態をかく乱させているようなものです。タバコなど、最初は誰もおいしいなどと思った人はいないはずです。「タバコを吸う人は大人だ、カッコいい」などといった根拠のないコマーシャルにおどらされたりして吸うようになり、その後、ニコチンによって本来の生理状態が乱されて、タバコがないと苦しくなってくるのです。
 ですから、タバコだとか、その他、からだに悪いものは摂取しないことです。余計なものは取り入れないことです。いわゆるデトックスをすることで、正常な生理状態に戻すことができます。
 同じように、私たちの精神(脳)も、デトックスが必要なのです。根拠のないものは何も信じなければいいのです。信念だとか信仰といった、余計なものは捨て去るのです。これが本当の意味での「洗脳」です。色を洗い流すのです。「洗脳」すれば、エゴは消滅します。エゴが消滅すれば、人間の本質である愛が自然と輝いてきます。そうすれば殺し合いや戦争は起こりません。

 そのためには、何もしないことです。自分が「染脳」されていることに気づいていさえすればいいのです。なぜなら、それに気づいていれば、「信じる」ことはできなくなるからです。デトックスされるまでに多少の時間はかかるかもしれませんが、何も信じないようにしていれば、やがて自然にエゴは消滅していきます。
 いわゆる「断捨離」というものが流行していますが、心の「断捨離」が必要です。余計なものは頭の中に入れないことです。教義だとか神学などというものは、エゴを増長させるだけです。余計なものであり、心の健康を害するものです。タバコと同じで中毒性があり、一時的に気持ちが安らぎますが、ついには健康を害してしまうのです。

 ただし、「エゴを消滅させるために何も信じないようにしよう」とすると、それは「方法」になってしまいます。ですから、「エゴを消滅させよう」という気持ちさえも捨てて、ただ内面に注意を向けて「私はこういうことを信じているな」と気づいてさえいればいいのです。
 たとえば、夢から醒めるにはどうすればいいかというと、夢を見ているとき「夢を見ているな」と気づけば、夢から醒めるでしょう。夢から醒めようとして努力することは、「夢から醒めようと努力している夢」を見ることになります。これでは意味がありません。
 同じように、「エゴを消滅させるために何も信じるのはやめよう」と努力することは、逆にエゴを強めてしまうのです。
 根拠のないものは信じないということ、信じないためには、「信じない」と努力するのではなく、ただ「信じているな」ということに気づいているだけで自然に信じなくなるということ、ここがポイントです。「何もしなければいい」というのは、そういう意味です。
 エゴというものは、そのようにして消滅していきます。エゴを消滅しようとせず、何も能動的なことをせず、ただ受動的に内面に注意を向けているだけですから、これは「方法」ではありません。方法ではエゴは消滅しません。「エゴを消滅するために内面に注意を向けるのだ」と思うと、方法になります。何も見返りを求めず、ただ内面に注意を向けることによって、自然に信じているものが消えていき、エゴは消滅するのです。
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エゴを消滅する方法 | コメント:6 | トラックバック:0 |
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コメント

 先日はすみませんでした、斉藤先生。

夢を見ながら夢を見ていると自覚した事は1回しかありません。非常に難しいことですね。

いわば頭を空っぽにして日常に挑めということになると思うんですが、それこそ頭を空っぽにする努力が発生してしまいそうです。

とても時間がかかりそうですが、やってみる価値はありそうです。ありがとうございました。
2018-03-17 Sat 12:46 | URL | ワタナベ [ 編集 ]
斉藤啓一です。ワタナベさん、コメントありがとうございました。夢の話はひとつのたとえですが、「頭を空っぽにする」という表現はどうなのでしょうか? そうだと言えばそうですし、ちょっと違うと言えば違うかもしれません。たとえば、赤面恐怖というものがあり、顔が赤くなってはいけないと思うほど顔が赤くなってしまいます。しかし、「私は顔が赤くなっている」という現象だけを受け入れて見つめると、それほど赤面しません。このようなものではないかと思います。
いずれにしろ、コツをつかむまで忍耐強さが必要ですね。一緒にトライしていきましょう。
2018-03-17 Sat 20:45 | URL | [ 編集 ]
読ませていただきました。先生のお話は、本当に興味深いです。私も実践していきたいと思います。こんな短い感想で、失礼とは思いますが、よいお話ありがとうございます。
2018-03-18 Sun 22:16 | URL | ももたろう [ 編集 ]
斉藤啓一です。ももたろうさん、コメントありがとうございます。短くても励みになる感想を寄せてくださり感謝です。
2018-03-18 Sun 22:35 | URL | [ 編集 ]
斎藤さま

染脳……その通りですね。
なぜ洗脳という文字が使われるようになったのかが気になってきました。

エゴというと利己主義となってしまいますが、それを紐解いていくと、大切なポイントが見えてくるように思います。
自分の利益を第一に考えることがエゴの軸だと思いますが、この利益は時に「考え方」の正当性を認めさせることでもあります。
人はそれぞれの「考え方」を持っているので、意見が分かれることも自然なことだと思います。

ただ、それが極端に強くなり、他者を受け入れずに押し通すと、自己中心的、エゴイスト、と呼ばれることになってしまいます。

ではなぜ、自分の考えを押し通そうとするのでしょうか。
そこには、強い「こだわり」があるのだと思います。例えるなら……ギャンブルで大当たりをした記憶が強く残っていて、その快感を得ようとして中毒のようになってしまう人。
代々受け継がれてきた技術や経営手法を重んじるあまり、発展から取り残され衰退する企業。
小さいころに酷く叱られたことがトラウマとなって、その叱られた行為を二度と受け入れることができなくなったり……。
過去に自分が発言したことが間違いであったと気づいても、過去の自分を否定できずに押し通す人。

そのどれもが、強い「こだわり」なのだと思います。

私は思います。
自分や他人を疲弊させてまで、そんなに強くこだわる必要はないと……。
人が成長するということは、変化するということ。
だから、過去の自分と同じでいる、変わらずにいるということは、成長を拒絶することになってしまいます。

間違っていてもいい、今の自分はエゴイストかもしれないけれど、その自分にこだわらなければ、未来の自分は利他主義を唱えているかもしれない。

変化していくことを恐れてはいけない。
今の自分がダメ出しされることを恐れてはいけない。
その瞬間、瞬間に、今の自分が思うこと感じることを、過去の自分にとらわれずに表現できたら良いですね。
2018-03-23 Fri 18:04 | URL | 黒いネコ [ 編集 ]
斉藤啓一です。黒いネコさま、コメントありがとうございました。まさに「こだわり」、「とらわれ」ということが問題ですね。こだわりは人を不自由にします。不自由な状態では真理は見出せません。私も、これからもこだわりなく自ら思うことを発信していこうと思います。
2018-03-24 Sat 17:18 | URL | [ 編集 ]

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